シロアリを実際に見たことがありますか?黒アリは庭や公園でもよく歩いているのを見かけると思いますが、シロアリはあまり表に出てきません。シロアリは黒アリと姿が似ていて一目で見分けが付きにくいですが、胴体にくびれがあるのが黒アリで、くびれがないのがシロアリです。シロアリと黒アリの様々な違いを見ていきましょう。

シロアリと黒アリの見た目の違い

シロアリと黒アリの見た目の違いを簡単な表にしてみました。シロアリも黒アリも翅(ハネ)があったりなかったりするので、ハネのある無しでは判断ができません。

シロアリと黒アリを見分けるポイント

  • 胴体のくびれの有無
  • ハネの大きさ
シロアリ黒アリ
翅(ハネ)あり
翅(ハネ)無し
胴体くびれがないくびれがあり、頭・胸・腹の3つに分かれている
翅(ハネ)4枚のハネの大きさが全て同じ4枚ハネがあり、前ハネの方が大きく後ろハネが小さい
触覚頭に数珠状の触覚がある頭に触覚があり、「く」の字に曲がっている
その他ハネが取れやすい引っ張ってもハネが取れず丈夫

生物学上のシロアリと黒アリの違い

シロアリは黒アリと姿が似ていて、黒アリと同じく集団で活動することから、白アリと名前がついたと考えられています。しかし、一般的なアリとは全く異なる昆虫で、アリはハチと共通の特徴を持つ、ハチ目の昆虫で、エサを咥えたり敵に噛み付いたりできます。シロアリは腐った木などの植物遺体を食べるゴキブリの中から発達させた系統の昆虫でゴキブリ目シロアリ科に属しゴキブリの仲間です。一般的なアリは乾燥にも強く、砂場にも多くいますが、シロアリもゴキブリも乾燥に弱く、ジメジメした湿度の高い場所を好みます。

黒アリは完全変態・シロアリは不完全変態

黒アリは幼虫から成虫に変わる過程で、サナギになり脱皮して成虫になります。卵ー孵化ー幼虫(ウジ)ーサナギー(羽化)ー成虫 という段階を経る昆虫を完全変態と言って、ハチやハエ、チョウなどが該当します。

シロアリはサナギを経ず、幼虫からそのまま成虫に変態するため不完全変態といい、セミ、トンボ、カマキリ、ゴキブリが該当します。

シロアリと黒アリの発生状況での見分け方

シロアリと黒アリが発生した状況で見分けがつく方法があります。それは羽アリとして室内で見かけた時です。

下記の違いでシロアリと黒アリを判別してみましょう

  • 見かけた時期
  • 見かけた数

羽アリを見た時期

羽アリを家の中で見かけた場合、その時期がいつなのかでシロアリと黒アリの見分けがつくことがあります。シロアリは4月上旬から5月にかけて羽アリが発生し、それ以外の時期はほとんど見ることはありません。(ヤマトシロアリの場合。イエシロアリという種類は少し遅れて6月から7月頃)これはある程度シロアリの数が増えてくると女王アリと共に、引越しをするため家の中から出てきます。

羽アリの数

前述のように、女王アリと一緒にゴールデンウィーク前後に引越しをするため、見かける数は数匹から数百匹になります。数匹を家の中で同時に見た場合は、シロアリの可能性が非常に高くなります。また、シロアリの羽アリが出てきているということは、引越しするほど数が大規模になったということですので、床下のシロアリ被害が大きなものになっている可能性が高いです。全てのシロアリが出ていくわけではなく、2つに分かれた片方が引越しするので、もう半分は引き続き家の木材を食べ続けることになります。

まとめ

シロアリと黒アリの違いと見分け方を解説いたしました。シロアリはゴキブリの仲間で、ジメジメした箇所が好みのため、シロアリがいる場合はゴキブリも発生している可能性や、ゴキブリがよく出やすいお家もシロアリ被害に遭いやすい、もしくは床下でシロアリ被害が発生している可能性があります。黒アリらしきアリを見かけても頻度が高いようでしたら一度、駆除業者に見てもらうと安心です。シロアリ予防も5年に一度は行うようにしましょう。